*時価総額は2022年8月9日15:00現在です。
この記事ではプロ人事3段的、”知る人ぞ知る”企業をご紹介してきます!
今回は 「実は制御機器が主力ですよ!」一般の人々には体温計で有名な 【オムロン】をご紹介します。知らない人は、絶対チェックしていってください!
オムロンの基本情報 #制御機器 #ヘルスケア #電子部品
今回は時価総額ランキング105位のオムロン株式会社さんです。
まず、時価総額が日本で105位と聞くと「そんなに大きな会社だったの?」と驚いたか方も多いのではないでしょうか。実際にYahooファイナンスで検索してみると、同じような位置に「住友商事」「丸紅」といった総合商社や、「イオン」「ニトリ」といいった名だたる企業たちと肩を並べていることがわかりますね。
オムロンの事業・業績・歴史
京都に本社があるイメージで定着しているオムロンですが、実は1933年に大阪で「立石電機製作所」として創業し、第1号製品はレントゲン写真撮影用タイマーを製作していったようです。そこから、世界初、日本初という製品を世に送り出していくわけなんですね。見てみるとわかるように、体温計のイメージでなんとなく「医療やヘルスケア系のメーカーでしょ!」と認識している人も多いのですが、そんなことはなくて、様々な業界に製品を開発して提供していることが分かります。
そして、現在では以下のような売上構成比になっており、制御機器事業が約50%を占めているですね。工場自動化(FactoryAutomation)にオムロンのセンサやコントロール機器、ロボットは欠かせないわけなんですね。ちなみに、日本でもう一つFA向けのセンサでオムロンとしのぎを削っているのが、「キーエンス」ですね。
その他、電子部品や社会システムなどを手掛けており、体温計などのイメージとは異なり、ほぼ完全にBtoBのメーカーだということなんですね。
そして、オムロンの経営が優れていると感じるポイントが、自分たちの事業を上手く組み替えている点なんですね。高収益や将来性のある事業により投資やM&Aをおこない、そうではない事業は売却や縮小など、取捨選択を続けていることです。こういった変化ができる企業は強いですよね。また、変化ができる仕組みやガバナンスがあるという点も特筆すべきではないでしょうか。
続いて、業績のトピックスを見ていきましょう。まず、特筆すべきポイントは営業利益率の高さです。直近2020年度は約9.5%となっておりメーカーの中では高い部類ですね。また、オムロンのIR資料を見ると売上総利益率にも注目しており、45.5%と高くなっています。利益率が高いということはそれだけ筋肉質な企業であると言えます。
一方で、売上高については事業の売却などもあり、近年成長が鈍化しているようにも見えます。オムロンのIR資料でもここの成長は課題感を持っているようで、筋肉質でかつ成長できるような経営を今後期待していきたいですね。
しかも、めちゃくちゃグローバル企業であるという点も、注目したいですね。海外勤務にチャレンジしたい人は「駐在員は何人いかれていますか」「キャリア何年目くらいの方が駐在のチャンスを得ることが多いですか」「駐在員の職種はどこが多いなどはありますか」といった点を説明会や面接で聞いて、具体化していきましょう。
オムロンの採用情報
採用情報は新卒、中途ともに情報が充実しています。特に社員インタビューや仕事紹介動画も数多くあります。企業研究のTipsとして、志望動機を書く際はこういった社員インタビューや動画は有効です。漠然と聞くのではなく、その社員さんのコメントを言語化して確認することが大切です。具体的に言うと「共通で考えている価値観はなにか」「どういった言葉が多いか(例えば、挑戦、誠実、主体性、裁量権がある、社内の雰囲気が良い・・・)」といった観点で見てみると、自分の就活や転職活動の軸や、自分大切な価値観とマッチしているかの材料になります。
現役人事の観点から付け加えると、社員紹介ムービーは基本的に社員さんが言いたいことを言っていると思って良いです。人事が全部作文したり、添削したりということはないので、そういった意味でも重要な情報が詰まっていますね。
オムロンの採用サイトを見ていると、すごく情報発信に力を入れているので、会社のHPを見に行ってより企業研究を深めていきましょう。
求める人物像を見てみると、「世界」「グローバル」といったワードがまず目に留まりますね。グローバル企業であるので当然ではありますが、グローバル志向である人材はフィットしそうですね。その他は「困難な状況を乗り越えられるタフさ」と「専門性」的なことも書かれていますね。
オムロンの年収
まず、気になる給料はこのようになっていました。804万円は高い水準ですね。口コミを見ると、少し「年功序列」といったワードが多くありましたが、日本のメーカーにはまだまだある部分なので、実際のところは社員さんに色々と話を聞いてみましょう。口コミや少数の意見だけみて決めつけるのはどこの会社も同様にもったいないのでやめましょう!
さいごに
ネームバリューやなんとなくのイメージからの企業探しから、少し視野が広くなるきっかけになったなら嬉しいですね。意外と社会人でも名前は知っているけど、本当の実力が意外と知られていない優良企業の代表格がオムロンです。
でも、わたしがよく知っている企業よりも成長していて、時価総額も大きいそんな企業だということがわかりましたね。
データで見えてくることと、肌感で感じることの両輪で活動されるとまた一味違ってくるのかなと思います。特に上場企業は開示情報が多いので、気になった人はもっと調べて言ってみましょう!
さいごに、基本的には定量的な業績や給料の条件などからみて紹介していきます。
定性的な”社員の雰囲気”や”会社の社風”、”働き方”が、あなたとマッチするかは自分で確かめにいくしかありません。
今後もぜひチェックしていってください。
ではまた!