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【プロの企業研究】P&G編 転職|就活|面接

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どうもー、プロ人事3段です。今回はP&Gの企業研究をプロ目線でまとめてみました。こういったみんなが知っている企業だからこそ企業研究が難しかったりします。確認してもらえると、必ず面接や応募書類でライバルときっと差がつくでしょう!


P&Gの基本情報

外資系消費財を見る上で誰もが夢見る世界最大の消費財メーカー、P&G。世界180カ国へ展開しMicrosoft、Dysonなど世界的大企業のCEOを輩出するリーダーシップ育成企業としても認知されています。代表的なブランドは洗剤のアリエール、ボールド、ジョイを筆頭に、パンテーンなどのシャンプー、SK-IIを始めとする化粧品、Gillette(ジレット)、Braun(ブラウン)など衛生用品までその幅広さが特徴です。2021年度のアニュアルレポートを見ると、そのセグメントがバランスよく配置されていることも経営の安定感が伝わってきます。

P&G IR資料より
2021CITIZENSHIPREPORTより引用
https://s1.q4cdn.com/695946674/files/doc_downloads/2021/08/PG_2021_Annual_Report.pdf


また、競合他社との大きな違いは「消費者重視」「ステークホルダー重視」の社風であることです。英語版しかありませんが、2021CITIZENSHIPREPORTの中でも冒頭にCEOからP&Gのシチズンシップについての想いが語られています。P&Gを受験する人は必ず見ておくべきでしょう!

P&G IR資料より
2021CITIZENSHIPREPORT
https://s1.q4cdn.com/695946674/files/doc_downloads/2021/12/2021-Citizenship-Summary-Report-Final.pdf

P&Gの企業文化、働く環境について

P&Gにおけるコーポレート・シチズンシップは5つの取り組みに分類されています。受験する際にはすべてに目を通しておくべきでしょう。

  • 企業の倫理・社会的責任
  • コミュニティ支援
  • ダイバーシティ&インクルージョン(多様性の受容と活用)
  • ジェンダー平等
  • サステナビリティ

ここではプロ人事的に特に印象に残った、企業の倫理・社会的責任ジェンダー平等について紹介します。面接や履歴書などで志望動機や自己PRをつくる際は、自分の価値観や行動・強みがP&Gの価値観や行動原則とマッチしている点を探して、構成するようにします。そうすることで、より具体的になり話に重みが出てきます。また企業研究をちゃんとしているという印象も自然に持つでしょう。詳細は企業HPから確認して欲しいのですが、ここだけは押さえておこうと!という点を整理しました。

企業の倫理・社会的責任


1)企業目的:企業目的(Our Purpose)は、より多くの消費者の生活を少しずつ意味ある方法で日々向上させるという、共通の目的と成長戦略をもとに社員を結束させます。積極的に貢献しようと、全員の士気を高めることができます。

2)共有する価値観:共有する価値観(Our Values)は、他の社員やビジネスパートナーと共に働くときの行動の元となるものです。

3)行動原則:行動原則(Our Principles)は、日々仕事する際の当社特有のアプローチを示しています

ジェンダー平等


女性起業家の支援
P&GではWEConnect Internationalと提携して、中国、トルコ、メキシコ、ナイジェリア、南アフリカで女性の事業開発プログラムを立ち上げました。このプログラムでは地元の女性起業家が集まり、P&Gのリーダーやお互いから学ぶことでビジネス戦略とスキルを開発しました。昨年、100人以上の女性起業家がこの試みに参加しました。

50-50
2020年までにすべてのP&G地域と企業で平等な男女平等の目標

45%
現在のP&G総合職の社員は女性

35%
現在のP&Gエグゼクティブレベルの社員は女性

共有する価値観

 誠実さ

  • 私たちは常に正しいことを行おうとします。
  • お互いに正直であり率直です。
  • 法律の文面および精神に従って業務を行います。
  • すべての行為と判断のすべてにおいてP&Gの価値観と行動原則を守ります。
  • リスクの理解を含め、データに基づき客観的に見て誠実な提唱を行います。

 リーダーシップ

  • 私たちは自分が責任を負う分野において全員がリーダーであり、リーダーシップを活かした結果を出すことに深く関与します。
  • 当社がどこに向かっているかについて明確な展望をもちます。
  • リーダーシップの目的を達成し戦略に従うためのリソースを重視します。
  • 戦略を立て組織の障壁を突破するための能力を高めます。

 当事者意識

  • ビジネスニーズを満たし、制度を改善し、他の人がより効果的に働けるようにすることに対し、自分が個人的に責任を負うことを受け入れます。
  • 全員が当事者として行動し、当社資産を自分自身の資産に対するように取り扱い、当社の長期的成功を考えて行動します。

 勝利への情熱

  • 最も重要なことを最も得意とすると心に決めています。
  • 現状に対し健全な不満を抱いています。
  • 成長したい、市場で勝利したいという抑えきれない熱意があります。

 信頼

  • P&Gの同僚、顧客、消費者を尊重し、自分がされたいと思うような対応を彼らにします。
  • お互いの能力と目的を信頼します。
  • 根底に信頼があるとき人々は最もよく働くと信じます。

全てに当てはまっていなくても大丈夫です。どれか自分と特にマッチしている価値観についてピックアップしてそれで話し構成しましょう。3つくらいはピックアップし、その価値観の裏付けが話せるように過去の経験や行動についてのエピソードを準備しておきましょう!

P&Gの業績・直近の決算

2021 Annual Reportから、業績についてsummaryがありました。
【ポイント】
 ・パンデミックの中でも力強い業績を達成している。
 ・既存事業売上高が6%超の伸びを達成
 ・フリー・キャッシュフローの生産性は107%
 ・中核的な1株当たり利益は平均9%増

P&G IR資料より
2021 Annual Report


2022年4-6月期の決算では、1株利益がが予想を下回る見通しとなっており、少し株価の少し下落をしました。一方で粗利益率は44.6%と40%を超えているところから、ブランドが確立されているP&Gだからこその所以ですね!

(2022年4-6月期 決算レポート)
P&Gが決算受け下落 同業他社よりも苦戦を強いられる=米国株個別 
P&Gが下落。取引開始前に4-6月期決算(第4四半期)を発表し、売上高は予想を上回ったものの、1株利益が予想を下回った。通期のガイダンスでは中核事業売上高と1株利益がが予想を下回る見通しを示している。同社は今回もコスト高を警告しており、高インフレの中で、同業他社よりも苦戦を強いられていることが浮き彫りとなった。

 同社はコスト上昇を相殺するため、過去1年間に数回の値上げを実施。それにより、第4四半期の中核事業の売上高は7%増加し、予想も上回った。しかし、商品コストの上昇で粗利益率は44.6%に縮小し、予想も下回っている。

 今回の決算を受けアナリストからは、「ここ数年の一貫性と実績からすると、全体的に期待外れだった」との評価も聞かれた。

(4-6月・第4四半期)
・中核1株利益(調整後):1.21ドル(予想:1.23ドル)
・売上高:195.2億ドル(予想:193.8億ドル)
  ビューティ:34.6億ドル(予想:34.3億ドル)
  グルーミング:16.1億ドル(予想:16.9億ドル)
  ヘルスケア:25.1億ドル(予想:24.4億ドル)
  ファブリック&ホームケア:68.8億ドル(予想:68.4億ドル)
  ベビー、フェミニン&ファミリーケア:48.2億ドル(予想;48.1億ドル)
・中核事業売上高:7%(予想:6.5%)
・粗利益率(調整後):44.6%(予想:46.4%)

(23年度通期見通し)
・中核1株利益(調整後):5.93ドル(予想:6.02ドル)
・中核事業売上高:3~5%(予想:5.2%)

P&G日本法人での働き方

P&Gの製品は日本でもとても有名ですが、売上の割合は北米が47%、ヨーロッパの割合が22%、中国が10%となっており、日本以外でのビジネスの方が圧倒的に多いことがわかります。働きたい方は、日本だけでなく、将来的には海外に目を向けて働くことを意識することが求められますね。また、海外勤務となった場合は、アジア中の社員と切磋琢磨できる機会がある点は特筆すべきでしょう。入社後数年でアジアのヘッドクオーター(本部)があるシンガポールへ赴任する社員もいます。

P&G IR資料より
2021CITIZENSHIPREPORTより引用
https://s1.q4cdn.com/695946674/files/doc_downloads/2021/08/PG_2021_Annual_Report.pdf

一方、日本での勤務の場合、東京か本社の神戸で働くことになります。特にマーケティングやファイナンスについては、神戸本社での勤務の可能性が高い点については知っておくと良いでしょう。

さいごに

色々とデータ的なことや企業としての価値観というマクロな視点で解説をしてきましたが、社員さんのインタビューも数多く掲載されていますので、ミクロな研究も合わせて実施しましょう!社員さんのインタビューは漫然と読むのではなく、「自分のアピールしたいこと」「自分の大切にしている価値観」とフィットしている内容がないか探すことで、より意味のある企業研究につながります。また職種も希望する職種以外の人も見ていくことで視野も広がります!就活生も転職活動中の社会人も忙しいでしょうが、頑張って10人くらいは読んでみましょう!
https://japan.pgcareers.com/voice-of-staff


それでは、今後も就活や転職に役立つ情報を発信していきます!

ではまた!

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